東京調理製菓専門学校(東京・新宿)調理師・パティシエ・ブーランジェへの第一歩

Topics

令和3年度 食美祭「卒業作品展」 理事長賞受賞者報告

【作品展示の目的と概要】

卒業年度の学生が、これまでの学校生活の中で培った、技術・知識そして経験を十分活かし、作品の考案、レシピ作成、食材調達、作品制作、テーブルウェアまで、先生方のアドバイスをいただきながら、全て一人で実施。各部門別の課題に則り、創造性、独創性を遺憾なく発揮し、集大成として作品を制作いたしました。

【理事長賞】

この賞は、調理技術科、高度調理技術科、パティシエ・ブーランジェ科、それぞれ1名ずつに贈られる最も名誉ある賞です。学生へのインタビューを通して「作品への想い」「受賞の喜び」「卒業を迎えるにあたり」などの質問に答えていただきました。

●調理技術科〔1年制〕 56回生 大木 宗一

 作品名 『 わくわく ~セカンドライフに向けて~ 』 (中国料理部門)

  『まず「自分が見て食べたくなる料理を作りたい!!」ということをメインに考え、料理の周りの装飾はシンプルに、料理がメインになるコース料理にしました。苦労した点は、憧れの拌盤(ピンパン)を初めて作るので、とても大変だったこと。満足感はまだまだですが、限られた時間の中で先生方のアドバイスから、柔軟に修正できたことも結果に繋がったと思います。』と笑顔でした。

大木さんはIT企業でシステム開発の仕事に長年従事されており、定年退職後、もともと好きだった料理を基礎からきちんと学びたいという思いと、資格としての「調理師」は必要!と学校選びを開始されたそうです。多くの学校の中から本校を選んだ理由は「対面授業を重視した点」。ほとんどの学校がオンライン形式で授業を行っている中、大木さんは、授業中に先生との頻繁に交わされる質疑応答など「掛け合い」の大切さを重視、注目。日々勉強していく中で、自分のこれまでの「思い込み」が修正できたと満足されていました。『今後の夢は、作品名にもある「わくわく」しながら仕事(食に繋がるものであれば最高)ができればそれが第一!いつまでも生き生きしていたい‼』と話してくれました。

本校のリカレント教育が花開いた瞬間でした。受賞おめでとうございます!

●高度調理技術科〔2年制〕 30回生 調理パティシエコース 峯村 櫻二郎

  作品名 『 Un nouveau depart ~新たな始まり~ 』 (調理パティシエ部門)

友達から受賞を告げられ「まさか自分が!?」というのが第一声。ご両親にも伝えると「何で!?」というお応えがあったそうです。『作品への想いは、新しいステージへの一歩という意気込みを、鮮やかな色彩と盛り付けで表現したこと。苦労もたくさんあったが、メインの火入れが今までで一番うまくいった‼』と喜びを伝えてくれました。

峯村さんは長野県出身。上京して勉強してみようと思ったきっかけは?と尋ねると「東京に出るなら今のうち」と背中を押してくださったご両親の気持ちに応えてとのこと。東京の調理師専門学校情報の中から直感で本校を決めてくれました。入学後は先生とコミュニケーションが取りやすく、気軽に声をかけやすい親しみやすさで、環境の変化にもすぐに慣れ、楽しい毎日を送ることができたそうです。

一番学んで良かったのは「中国料理」。『鍋をあおって炒飯を作るのは最高に楽しかった!』と満面の笑顔でした。卒業後は「レストラン経営実習」で学んだサービスに興味を持ち、レストランでの接客で就職されました。

厨房の料理人の想いを伝えられる素敵なおもてなしができるといいですね。将来は故郷でお客様がのんびりホッとできるカフェを経営してみたい夢を持っています。未来の巨匠に拍手!受賞おめでとうございます!

●パティシエ・ブーランジェ・科〔1年制〕 9回生 新川 俊樹

  作品名 『 Promesse ~約束~ 』 (パティシエ・ブーランジェ部門)

新川さんは高度調理技術科で2年間学んだ後、今年度パティシエ・ブーランジェ科へ内部進学(転科)しました。理由は「フランス長期研修留学へ参加したかったからです」だそうです。調理師学校を選ぶ時から、この研修制度〔1年間フランス現地のホテル・レストラン・製菓・製パン店などで実際に働きながら現場体験研修を行う〕に魅力を感じて本校を選択。しかし一昨年から全世界で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、高度調理技術科1年次修了後に実施していた渡仏が叶わず、諦めた学生が多かった中、絶対にフランスへ行きたいという夢を捨てずに、もう一年技術を磨いて待とうとパティシエ・ブーランジェ科へ転科。

作品は「3年間の勉強を活かしたもの」となりました。苦労したのはムースの色合い、マーブル状をきれいに出せるかという点。また高度調理技術科「レストラン経営実習」で学んだお皿の盛り付けを、自分で絵を描いたデセールの花柄に活かせたことは大変満足されていました。『高校まではイタリアンに興味がありましたが、本校入学後に勉強したフランス料理の一つ一つの作業に細かく手をかけ、オシャレな料理に仕上げていくことに感銘を受け、卒業後はホテルシェフになりたい‼』と夢を語ってくれました。現在、渡仏への準備を着々と進めていますが、フランスの食文化はもとより、現地スタッフの方々ともコミュニケーションをしっかり図り、色々なことを大いに吸収してきてほしいと願っています。 『本校の良さは先生方が身近なことです‼』と、新川さん。一回り成長した姿に会えることを楽しみにしています。受賞おめでとうございます!